『キャラトラの沼』
VOL.1 「ルパン三世 カリオストロの城 完全サントラ盤」

『キャラトラの沼』VOL.1 「ルパン三世 カリオストロの城 完全サントラ盤」
Tokyo_Kaneko

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レポート

世は空前のアナログレコードブーム。
そんな中、現在の和モノブームの火つけ役のひとりであり、フリーランスの編集者/ライター、そしてDJとしても活躍中のカネコヒデシが、和モノレコードファン、キャラクターサウンドトラックファンにお贈りするシリーズ、それが『キャラトラの沼』。
記念すべき第1回目は、『ルパン三世 カリオストロの城 完全サントラ盤』をご紹介しよう!
1979年に公開されたアニメ『ルパン三世』劇場用新作シリーズの第2弾。
監督は、『ジブリ』ファンにはお馴染み宮崎駿。
ナント!コレが彼の初映画監督作品であり、まごうかたなき不朽の名作だ。
ちなみに、テレビアニメ版の『ルパン三世』の第1シリーズも、後半の71年から半年間、回によっては演出などを手がけていたりもしていた、というのは知る人ぞ知る事実。
もちろん、まだ『風の谷のナウシカ(84年)』も発表前。
しかし、どうもヒロインのクラリスとナウシカに共通点が…動きも顔も、なんとなーくナウシカに似ているし、クラリス役には、のちにナウシカの声優としてもおなじみ、島本須美が担当。
そこは、やはり宮崎監督は意識していたのかもネ。
まあ、まさに『ナウシカ』の栄光へとつづく、ジブリ映画の道はココからはじまった、と言っても過言ではない。
制作費は当時の金額で5億円だったと、予告編ムービーでは大々的に謳われていたが、本当かどうかは不明のおはなし。
ルパンの声は初代ルパンの山田康雄。現ルパンの”クリカン”こと栗田貫一よりも、ほどよい粋さがあるというか…やはり、オリジナルにはオリジナルの良さがあるのかなー。

映画の名セリフも収録された、スペシャルなサントラ盤

ということで、コチラが1981年にリリースされた2枚組の完全サントラ盤。
サントラといえど、いわゆるドラマ・サウンド・トラック盤というヤツで、映画の内容…セリフつきでそのまま2枚のレコードに収録されている。
つまり、これを聴けば、映画まるまる一本を観たような気分になれるというシロモノ。
まだLDもDVDも存在せず、ビデオテープもまだ高かった、古き良き時代の遺物ってヤツだ。
もちろん映像は入っていないよ。
音楽のプロデュースは、ジャズピアニストで、あのダレもが知ってる『ルパン三世』のテーマ曲を手がけた大野雄二氏。
残念なコトに本作では、あのおなじみのテーマ曲は使用されておらず。
しかしながら、さまざまな場面のセリフのバックで流れるアーバンジャズサウンドに、いちいちココロがいやされる。
もちろん、お決まりの冗談音楽っぽいトラックもいい感じ。
とくに注目は、女性シンガーBOBBY(ボビー)が本作のテーマ曲として歌う「炎のたからもの」。
イントロのコーラスといい、艶感あふれるヴォーカルといい、メローなサウンドといい、まさにアーバンミュージックの真骨頂。
「奴はとんでもない物を盗んでいきました…あなたの心です」という、”とっつあん”こと銭形警部(声は故 納谷悟朗氏)のアノ名ゼリフも収録。
ソコからのエンディングテーマへの流れがすばらしすぎて、まちがいなくキミは涙するだろう。
※本ページ掲載内容は2017年3月13日時点での情報によるものです。

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