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『乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ』大西巷一先生×『アンゴルモア 元寇合戦記』たかぎ七彦先生 歴史コミックの巨星トークショー レポート!

ライター: noire
 ※最新の情報と異なる場合があります

作画についてのこだわり

『アンゴルモア 元寇合戦記』でも『乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ』でも鎧や甲冑がたくさん登場します。これらの作画には、両先生ともに強いこだわりがあるそう。
たとえば『アンゴルモア 元寇合戦記』で描かれている鎧ですが、上腕を覆う部分は横長の板を一枚ずつ紐で結んで作られています。そのため、人の動きによってこの部分の動きが変わるのだそう。人の動きと鎧の動きに注意を払って描いているそうで、アニメでもそこはこだわって欲しいと注文を出しているそうです。
『乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ』では中世ヨーロッパの甲冑が登場します。甲冑は全身を鉄で覆っているにもかかわらず関節部分が動くようになっていることに触れ、当時の甲冑づくりの技術が非常に高かったこと、そしてその部分に注意して描いていることを教えてくれました。
さて、ふたつの作品にはそれぞれとても残酷な場面が描かれています。残虐な表現について編集者からストップがかかることがあるのかと問われると、お二人ともが「編集者に止められることはない」と回答されました。
大西先生は「あの時代の戦争となれば、ああいうことはザラにあったのだから描かないのはおかしい。戦争の負の部分も描かなければいけないと思っている」とコメント。
残虐な描写の裏側には、作者のそんな思いも隠れていたのですね。

これを読めば、より深く作品が理解できる!先生方のおすすめの書籍

元寇、中世のチェコと、どちらもなかなか描かれることがない時代と舞台の漫画です。作品をより深く理解するためには、作品の背景も理解しておきたいと思うのはファンとして当然の心理。
作品の背景が分かる両先生のおすすめ書籍を聞くと、大西先生は中公新書の「物語チェコの歴史―森と高原と古城の国」を挙げました。読みやすくフス戦争についても書かれているため、入門編としてぜひ読んでおきたい一冊です。たかぎ先生は小学館文庫から出ている網野善彦氏の「蒙古襲来―転換する社会」をすすめてくれました。文庫本なので手軽に手に取りやすく、元寇に関することが満遍なく触れられています。

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