ブームの先駆け!日本人のパンダ像を作りあげた「ルネパンダ」
続いてのエリアは、ルネが生み出したキャラクターたちを展示した「内藤ルネの万華鏡」です。
一世を風靡したキャラクター「ルネパンダ」のイラストや資料が大きな見どころになっています(写真上)。
「ルネパンダ」は1971年、日本で最初に生まれたパンダのキャラクターです。大胆にデフォルメされたかわいらしいデザインは、それ以降のパンダキャラすべてに絶大な影響を与えています。
当時、日本にはまだ本物のパンダがいなかったため、ルネはロンドンの動物園まで出向いてパンダを観察し、このキャラを生み出しました。「ルネパンダ」はすぐに日本で大流行し、パンダブームの先駆けになりました。その1年後、上野動物園に待望のパンダが来園、日本中がそのかわいらしさに熱狂します。
さて、突然ですがみなさんにクイズです!
パンダのしっぽは何色でしょう?
答えは「白」。おそらく、「黒」と答えた方が多かったのではないでしょうか。展覧会の担当者さんいわく、パンダのしっぽが黒いという認識があるのは日本人だけなんだそうです。そのわけは、「ルネパンダ」のしっぽが“より可愛らしい”という理由で黒く描かれているから。本物のパンダがやって来る前から大流行していたのですから、日本人にはそのイメージが強く刷り込まれているのかもしれません。
展示されている「ルネパンダ」のデザイン指示書と色彩原画は、このキャラクターがどのように生まれたかを知ることができるとても興味深い資料です。ぜひ、じっくりご覧になってください。
シャルマントリオシリーズ(写真下)は名前を知らずとも、一度は見たことがある方も多いのではないでしょうか。
左手前から、パリのおまわりさん、海賊のキャプテン・キッド、フランスの水兵さん、バッキンガムの近衛兵さんです。写真はいずれも陶器製。頭の後ろから硬貨を投入できる貯金箱になっています。
ルネの描いたもうひとつの少女像。ミステリアスガール
最後のエリアは、ルネが愛してやまなかったフランス映画の女優像、憂いおびた女性たちを描いた「永遠の女性たち」です。
これまでとはうって変わって、耽美でミステリアスな雰囲気を感じさせる女性たち(写真上)。
74歳まで女性像を描き続けたルネが表現したかったものは何か?
ルネのメッセージとともにイラストを鑑賞することで、クリエイターとしての思いに触れることができるでしょう。
展示会のトリを飾るのは『ジュニアそれいゆ』の元編集長に寄贈した作品「ピンクの少女」の色彩原画です(写真左下)。
ひときわ輝きを放っている、とても貴重な作品です。ぜひ現地でご覧いただければと思います。
展覧会場を抜けるとフォトスポットがあります。
一番のオススメは、イラストがデコレーションされた自撮りミラーです(写真右下)。
記念撮影して、SNSに投稿しましょう!
【INFO】
Roots of Kawaii 内藤ルネ展~たくさんの愛と夢をこめて~
■会期
2018年1月10日(水)~21日(日)会期中無休
■会場
大丸ミュージアム〈梅田〉大丸梅田店15階
■入場時間
午前10時~午後7時30分(午後8時閉場)
※最終日は午後5時30分まで(午後6時閉場)
■入場料<税込>
一般800円(600円)高大生600円(400円)
※中学生以下無料
※( )内は前売およびご優待料金です。10名様以上の団体、大丸・松坂屋のクレジットカード、大丸松坂屋友の会カード、ブライダルサークル会員証をお持ちの方。前売券発売開始日:12月1日(金)~
セブンチケット(セブンイレブン店頭)、ローソンチケットLコード:55596
※障がい者手帳(身体障がい者手帳、精神障がい者保健福祉手帳、療育手帳、小児慢性疾患手帳、被爆者健康手帳)、特定疾患医療受給者証をご提示の方、およびその介添えのための同伴者1名様までご入場いただけます。
※2018年5月現在の情報です。