■大河ドラマ 西郷どん■
【すべてを愛するリーダー】
作品名:西郷どん
包容力:★★★★★
黒船来航以降、目まぐるしく変わる日本の情勢。そんな世情をよそに薩摩の下級武士・西郷吉之助は家族を養うために日々の職務に励む。この素朴な男が後に日本を動かす大人物になるとは誰も夢には思わなかった−−−。『西郷どん』(せごどん)は林真理子の同名小説を原作としたNHK大河ドラマ。一介の下級武士にすぎなかった西郷が人々との出会いと別れを通じて愛に目覚め、幕末を動かすリーダーへと成長する姿を描いています。
『西郷どん』の西郷は、困った人を放っておけない、素朴で優しい人物。その愚直さを藩主・島津斉彬に見いだされ、養女・篤姫(あつひめ)の大奥入りや一橋慶喜(ひとつばしよしのぶ)の将軍擁立などに奔走します。困っている人を見ると放っておけず、ときには自分の給料すら投げ出してしまうような西郷のまわりには常に人が集います。男も女も惹きつけてやまない包容力は、納得の星5つ。
■銀魂■
【男女を超越した美しい魂】
作品名:銀魂
包容力:★★★★☆
宇宙から来た「天人(あまんと)」の日本襲撃により、衰退した江戸の町。侍たちは刀を奪われ、町は天人が我が物顔で闊歩していた。しかし、江戸の町には侍の魂を持ったあの男がいる−−−! 『銀魂』(空知秀秋/集英社)は『週刊少年ジャンプ』(集英社)で2004年から連載されている「SF人情なんちゃって時代劇コメディー」マンガ。天人との戦いである攘夷戦争の生き残り、坂田銀時と仲間たちが繰り広げる笑いあり涙ありの日常を描いています。単行本の累計発行部数が5000万部を突破した人気作で、アニメや実写映画などメディアミックスも多岐にわたっています。
『銀魂』に登場する西郷特盛(さいごうとくもり)は、その名からわかるように西郷隆盛をモデルにしたキャラクター。ガッシリとした巨躯に鮮やかな女物の着物が特徴のオカマとして描かれています。ひとり息子を育てながらオカマバー「かまっ娘倶楽部」を営んでいますが、その正体はなんと天人たちとの初期の戦いで活躍した「白ふんの西郷」。ひとりで天人の船を襲撃し、白いふんどしが返り血で真っ赤になるまで暴れまくったという猛者です。攘夷戦争により行き場を失った志士たちを「かまっ娘倶楽部」で受け入れるなど懐の広い人物でもあります。その貫禄に敬意を表して包容力は星4つです。
いかがでしたか? 西郷はやはり親しみやすく情に厚いキャラクターが多いですね。一方で強硬に武力倒幕を主張したことなどから敵には容赦しない人物として描かれることもあります。外見は大きな体に太い眉、ギョロリとした大きな目という銅像や肖像画でおなじみの姿が、どのキャラクターにも踏襲されています。幕末のマンガやゲームで太眉の巨漢が出てきたら西郷だと考えてよいでしょう。対人関係では島津斉彬への忠義などがピックアップされることが多いようです。また、江戸城無血開城で協力した勝海舟との交流もよく描かれています。
次回は、薩長同盟を成立させた幕末の風雲児・坂本龍馬をご紹介します。お楽しみに!
鹿児島市明治維新PRキャラクター“西郷どん”紹介ページ:http://www.meijiishin150countdown.com/saigoudon/
NHK大河ドラマ『西郷どん』:https://www.nhk.or.jp/segodon/
集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト『銀魂』:http://www.shonenjump.com/j/rensai/gintama.html